学科長メッセージ

 皆さんがこれまでに学んできた回路と電気電子工学科でこれから学ぶことになる回路の違いはなんだと思いますか?その答えの1つは回路が半導体を含んでいるかどうかです。スマートフォンを例にして半導体の働きを考えてみましょう。まず,スマートフォンに内蔵されているCPU・メモリは半導体がないと動きません。LINEにアクセスするために使う無線LANやLTEにも半導体が使われています。さらに,スマートフォンを充電する際に用いるACアダプタにも半導体が不可欠です。このことから,身の回りにある家電の仕組みを,高校までに学んできた回路の知識だけで理解することは難しそうです。

 そこで専門知識を学ぶ必要が出てきます。本学科で学ぶことにより,最新の電気機器,ロボット,スマートフォン,半導体のような素子材料,などの仕組みを理解できるようになります。さらに,既存技術の課題を見つけ出し,新しい技術を生み出すこともできるようになります。

 入学後の具体的なカリキュラムとしては,まず必修科目として,数学,電磁気学,電気回路,電子回路,プログラミングなどを学びます。次にこれらを礎にして,エネルギー工学,電気機器工学,半導体工学,通信工学,計算機工学,制御工学などの選択科目を学びます。4年次には卒業研究に取り組むことで,それまでに身につけた知識を応用する訓練をします。

 卒業後は半数以上の学生が大学院に進学し,さらに高度な専門知識を身につけつつ,研究課題に取り組みます。なお,学部で卒業する学生も大学院に進学する学生も就職率はほぼ100%です。目先のことにとらわれることなく,是非我々と一緒に革新的な技術の研究開発に挑戦しましょう。